特集記事:北米キャンプ&アウトドアレポート2024サマリー Kampgrounds of America, Inc.

グランピング:快適さとアウトドア体験を両立する新しいキャンプの形

1. グランピングの成長と市場の拡大

ここ数年で、グランピングは単なるトレンドではなく、アウトドアホスピタリティの重要な分野として確立されつつある。2023年には、新規キャンパーの**34%**が最初のキャンプ体験としてグランピングを選択しており、アウトドア市場におけるグランピングの影響力は年々拡大している。

グランピングの最大の特徴は、**「快適性」と「手軽さ」**の両立だ。従来のキャンプのようにテントを設営する手間がなく、寝具や家具が完備された宿泊施設が提供されるため、初心者でも気軽にアウトドアを楽しめる。また、ラグジュアリーな要素が加わることで、ホテルやリゾートと同様の快適さを求める旅行者にも人気がある。

さらに、グランピングは新しい旅行スタイルとしての確立や、テクノロジーの発展による宿泊体験の向上によって、今後も市場の成長を後押ししていくと考えられている。

2. グランピング利用者の特徴

若年層と高所得層に人気

グランピングを利用する人々は、従来のキャンパーとは異なる傾向を持っている。

  • グランピング利用者の48%がミレニアル世代(25〜40歳)
  • 新規グランピング客の70%が42歳未満
  • 36%が世帯収入10万ドル以上(従来のキャンパーの16%と比較して2倍以上)
  • 61%が子供のいる家庭【12】

これらのデータからもわかるように、グランピングは**都市部に住む若年層や高所得層に強く支持されており、「自然の中での非日常的な体験」**を求める層に人気がある。特に、アウトドア初心者にとって、手軽に楽しめるグランピングは理想的な選択肢となっている。

テクノロジーと快適性を求める傾向

グランピング利用者は、一般のキャンパーと比べてテクノロジーに対する期待が高い

  • Wi-Fiの利用を重視する割合が高い
  • 旅行中にリモートワークを行う人が多い
  • 事前にオンラインで情報収集し、デジタルツールを活用して予約する割合が高い

特に、仕事とプライベートを両立する「ワーケーション」需要が増えており、高速インターネット環境を備えたグランピング施設のニーズが高まっている。

3. グランピングの宿泊施設とサービスの特徴

宿泊施設の種類

グランピングの魅力の一つは、宿泊施設の多様性だ。一般的なグランピング施設には以下のようなタイプがある。

  • キャビン(ログハウス型の宿泊施設)
    • 最も人気が高く、グランピング利用者の29%が選択
    • 冷暖房完備で、バスルームやキッチンも併設されていることが多い。
  • キャンバステント(サファリテント)
    • 屋外の雰囲気を楽しみながらも、広々とした空間とベッド、家具が備わっている。
    • グランピング利用者の18%が選
  • ドームハウス
    • 未来的なデザインと安定した構造が特徴。
    • 天井が高く、開放感のある空間が人気。
  • ユルト(モンゴル風テント)
    • 円形のテントで、断熱性が高く、冬でも快適に過ごせる。
    • 家族向けやグループ向けの利用が多い。
  • ツリーハウス
    • 自然と一体化したユニークな体験ができる。
    • 他の宿泊施設に比べて数は少ないが、SNS映えするため特に若年層に人気。

サービスとアメニティ

グランピングは、キャンプとホテルの中間に位置するため、宿泊者が求めるサービスやアメニティも充実している。

  • 食事サービス
    • レストランのような本格的な食事を提供する施設も増えている。
    • 地元食材を活用した「ファーム・トゥ・テーブル」型の料理が人気。
  • 温泉・スパ施設
    • 一部のグランピング施設では、専用の温泉やスパを提供。
    • 自然の中でのリラクゼーション体験を求める人に好まれる。
  • アクティビティ
    • ヨガ、森林浴、マインドフルネスセッションなどのウェルネスプログラム。
    • 星空観察、ワインテイスティング、乗馬体験などのユニークな体験。

4. グランピング市場の今後の展望

持続可能なグランピングの推進

環境問題への意識が高まる中、グランピング施設でもサステナブルな運営が求められている。

  • 再生可能エネルギーの導入(ソーラーパネル、風力発電など)
  • 廃棄物削減プログラム(リサイクル、コンポストなど)
  • エコフレンドリーな建築資材の使用

AIとデジタル技術の活用

テクノロジーの進化により、よりスマートなグランピング体験が可能になってきている。

  • AIを活用した旅行プランニング
    • 旅行者の好みに応じて最適なグランピング施設を提案。
  • スマートチェックイン・チェックアウト
    • モバイルアプリを活用し、フロントレスの運営が増加。
  • IoTを活用した快適空間
    • スマート照明、温度管理システムなどを導入。

企業向けリトリートやワーケーション需要の拡大

リモートワークの普及に伴い、企業が従業員のリフレッシュやチームビルディングを目的とした「アウトドアリトリート」を開催するケースが増えている。

  • 企業向けプランを用意する施設が増加
  • 会議室や高速Wi-Fiを完備したグランピングリゾートの人気が上昇

5. まとめ

グランピングは、快適性とアウトドア体験を両立させた新しい宿泊スタイルとして確立され、急速に成長を遂げている。特に、若年層や高所得層に支持され、Wi-Fiや快適な宿泊環境を備えた施設が人気を集めている。

今後は、サステナブルな運営、デジタル技術の活用、ワーケーション需要の拡大などが市場の成長を後押しする要因となるだろう。

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